忌み言葉いろいろ

 ムイミさんが「巨星墜つ」という言葉に触れていて(山本五十六?)、私などは『北斗の拳』のラオウが死ぬくだりでこの言葉を知ったものだから、なんだか現実の人間につかってはいけない言葉のような気がしてしまうのである。とはいえ、20世紀前半は政治指導者などを英雄としてもちあげることは普通のことである時代だったから、「巨星墜つ」とすることもあっただろうな、と思う。

 戦争のころの言葉づかいということで、ふと「撃ちてし止まむ」というのを思い出したが、これも要するに「殺しちまうぞ」という意味であって、よくまあ垂れ幕なんぞに標語として書き込んだものである、と思う。書くアウトレイジである。