ユング

『人間と象徴』『心理学と錬金術』『自我と無意識の関係』『黄金の華の秘密』『空飛ぶ円盤』などを斜め読みした。


結局のところ、心は広大な海洋で意識はそのなかに浮かぶ小島に過ぎない、ということを思うのだ。それ以上にうがったことをいおうとすると、言語に、それはつまり人間文化の過去にと言い換えられそうなのだが、囚われてしまう。


意識は、本当に進化してきたのだろうか。もしかしたら表現を積み重ねてきただけなのかもしれないのだ。


とりあえず、とっかかりをつくったという意味で、よい読書体験であったとは思うのである。錬金術やマンダラについて詳しくなろうとは思わない。第一、ユングのフォロワーたち、ニューエイジ思想の使徒たちがどんな感じのものか、私たちはおおまかな「あたり」をすでにつけている。