中世神学

すごく大づかみに言うと、神の使い(後に彼も神だったと解釈しなおすわけだが)の降臨という歴史上の大事態、異常事態(そりゃそうだ。死んだ人が生き返るわ、空のかなたに昇っていくわしたら、生物学も物理学も崩壊じゃい…)を受けて、その意味を解釈するという、とても「新しい」学問だったわけだ。そのために(神の使いの降臨がなかった、不幸な、古い時代の)ギリシャ時代の哲学を、西洋中世の坊さんたちは補助として利用していた。だから「哲学は神学の婢」だったのだ。当時はキリストの復活や昇天が「歴史的事実」だったことを忘れてはいけない。