「そうかもしれない。そうでないかもしれない」は怠慢か

『神は妄想である』を引き続き読む。面白い。

ドーキンスは、神という言葉を使ってほしくないと、アインシュタインなどに苦言を呈していて、かわいい。スティーブン・ジェイ・グールドなどが、宗教勢力に対して妥協的な姿勢をとったことも批判する。さらには、神はいるかもしれないし、いないかもしれないという、確率半々式の不可知論も、知的怠惰として見逃しはしない。蓋然性のレベルがまるで違うではないか、半々などとおさまりよさげなことをいうのは知的ではないのだ、なんて、まるで新左翼自民党より共産党を憎むの類のように見えて、おかしい。