郊外の子のメンタリティ

テレビというのは、郊外のメディアだったのだなあ。これをうっかり忘れていた。都会にいたら、知らないことは知っている人に聞きにいけばいい。農村だって、知るべきことは農業や狩猟、地理についてなのだから、知ってる先輩に聞けばいい。住宅地は住宅以外には公園やスーパーしかないから、だれも、なにも、役にたつことを知らないのだ。テレビをみるしかないではないか。

映画は、まあ農村や公民館に巡回することはあったが、基本的には都会のものである。無声映画だって、ふつうは弁士や楽士が「音をつけた」し、内容が史劇のような壮大なものだったら、オーケストラの伴奏をつけたのである。

実用からきりはなされて人間の集団が成立したのは、本当に最近のことなんですよ…。