他人が私に対して泥棒としてふるまった時点で、私はその他人を殺しても許される

ロックの『統治論』は、恐ろしくも面白い。

「第三章 戦争の状態について」203ページ(中公世界の名著版)の「このようにして」の段落とか、205ページの「この戦争の状態」の段落とか。なぜ自分自身が他人との戦争状態にあって自己の良心の裁判官となりうるかについて、ロックは最後の審判の日に神に答えるつもりだと、ちゃんと言っているではないか。