愚と稚

わたしだったら愚であることよりも稚であることを選ぶ。日本はわりかし愚に甘い、愚を時にほめる気風がある。無礼講でバカをする、とか、愚直というのをいいことのように思っているとか、たんに頑なで他人を理解するしなやかさに欠けているだけなのに。


愚であることをことさらに見せびらかすバカもいる。ユーモアというのも、わざとバカをすることだとでも思っていそうな物書きのうすら寒い冗談ばかり。瀟洒の歯医者だのとどうでもいい。ただただつまらないだけなのよ!


幼稚に遊んでいるほうがよほどいいね。ああ、結局わたしはニーチェの末裔でしかないのだなあ。