愚と稚

俺は俺だぞと頑張るのが愚、もとから自分がないのが稚。


雪之丞変化』(市川崑)。このゲイな感じが楽しい。まさに戯けの世界である。江戸時代のようになりつつある現代人には、しかしまだまだ見立てることへのおびえがあらあな(すでに江戸時代のように生きてしまっているから、よけいに江戸時代の人間のように考えることをおそれている)。私は篠田先生や市川崑を小ばかにするやつらが大嫌い。