『掌の小説』

こりゃあ、アニメだなあ。
と言っただけでは主観的すぎて読者に通じないから敷衍すると、背景の絵がなくて、キャラクターだけが動いているアニメ。描写(五感)と観念(認識)がめまぐるしく交代するあたりが、夢をおもわせる。夢を賛美しつつも夢そのままの小説作法を認めなかった星の世界と相容れないのは当然か。

掌の小説 (新潮文庫)

掌の小説 (新潮文庫)