『グリーンゾーン』

白けて眺める私と、表現の巧みさに引き込まれる私、両方がいた。

チームということを思う。小は家族から(きのうの『アヒルの子』など)、大は国家まで。いいトシなのに必死こいて走る潜伏イラク軍の将軍。それをフォローする将軍のシンパ兵たち。チームの素晴らしさと切なさ。ロケット兵器が米軍ヘリに命中する。ざまあ、と思う。そして監督はどうやら、アメリカ人にもうっかりここで快哉を叫ばせようとしているかのようなのだ。

どういうチームを組めばいいのか、わからない。戦後からいまに至る日本の迷走って、つまりはそれに尽きる。嘘(大量破壊兵器の存在)に立脚したチームなど、許せない。キーボードを叩いて、各種メディアに通報する、マット・デイモンの想い。チクリって民主主義の基本だから。