古さの個人差
1976年生まれのわたしなんかは1970年代の映画のほうが、1960年代の映画よりも懐かしくかつ古くさく感じる。映画そのものが1970年代に経済的な体力が弱かったから、さらにそういう風に感じるのだ。
平成生まれの人が、上記各時代の映画を眺めたら、よほどの映画ファンでもないかぎりどちらも古く感じるだろう。
2003年前後生まれの世代から、ブルーレイがはじめて自分が取扱う映像メディアで、DVDなんて古くさいと思うのだろう。私は音はカセットテープからで、オープンリールは触ったことがない。
ようするにこういうことである。縦軸nが新しさの感覚値で、横軸tがその社会の歴史時間で、t上の点bがその人の出生時点である。なだらかに増大していた新鮮さの感覚が、生まれた頃のあたりでギュッと低下するわけ。