2011-04-24から1日間の記事一覧

鈴木対小谷野論争・余燼

これは典型的な詭弁ですね。逆ではなくて、ほとんど同じことですよ。「ゆとり教育のおかげで学力が低下した」と政治家が言い、ゆとり教育をやめて、それでも学力低下が止まらない時に、記者から「あなたはこう言ったではないか」と言われて「ゆとり教育をや…

見たくないものを見なくなったら

見たくないものを見なくなったら、見たくないものを見る余裕がその人物から失われたということなのだから、余裕のなくなった人物が余裕のなさからくるいらいらを他人にぶつけるようになるのは当然の話である。他人は「余裕」そのものなのだから。 しみじみと…

『戦火のナージャ』

『12人の怒れる男』が面白かったので観に行ったのだが、これもものすごい傑作だった。

ニキータ・ミハルコフ

情緒を刺激する音楽の使用、時間の交錯、暴力、と映画のおいしいところを、ミハルコフは平然とくりだしてくるのが面白い。『光と影のバラード』がユーチューブで全編アップされていたのをつい見入ったが、デビュー作の頃から上述の特徴は一貫しているのだっ…

男尊女卑の周辺

前に小此木啓吾の本をいくつか読んだときに、日本人としてはかなり過度に核家族であることへの理想を口にするのにひっかかったことがある。世代的なものなのだろうか(小此木は1930年生まれ)。筒井康隆(1934年生)はなにかのエッセイで、大家族へ…