2010-04-20から1日間の記事一覧

すごくわかりやすい

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100419-00000075-mai-soci 長男は社会を否定したかったのだろう。フロイトのいう抑圧を回避したかったのだ。父は社会に溶け込まずに世の中を渡っていくつもりの長男に不気味なものを感じつつも、強くそれを言えなかった…

『秘本世界生玉子』

1995年に『'89』を読んで、そして『蓮と刀』へと遡って、それらの内容に心底驚いていた18歳の私は、その前編とされる『秘本世界生玉子』までは追いつけなかった。そしてあっと気がついてみればもう2010年(ちょっとした怪談だ)、それを書いた橋本の年齢を越…

「自我の統合」に驚く

橋本治の『若者たちよ!』の巻末の文章。文庫版が出てすぐに買って愛読したはずの文章なのだが、いま読み直すと頭のおかしい人の殴り書きにしか見えない…。「子供のころからやりなおす」という発想は、このあと橋本の強迫観念としてことあるごとに顔を出すこ…

30歳の橋本青年は、サラリーマンをやる元同級生たちに、お前らは何様のつもりで男をやっているんだ、と叫んだ、らしい…

小原宏裕監督作『桃尻娘』を私は見ている。それにちょい役で出演した橋本青年は歴然と素人だったが、クイズ番組やら全共闘回顧番組(!)やらに出ていてテレビ慣れはしていたらしい。たまたま気の優しい大男だった橋本青年は女に強く出ることができなかった…

小説「失われた男を求めて」

昭和の終わりか平成の初めの頃、男は事務所のワンルームマンションで、灰皿の中身を三角コーナーにあけて、水を注いでいた。吸い殻の一本にまだパイプがささっていたのに気づいてこれを外した。透明なプラスチックでできていたパイプはヤニで黄褐色に濁りフ…