2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

宣伝と評判

録音録画機器がデジタル放送をエアチェックするばあいに有限回だけそれを有効とする方針に抗議する向きには、強欲もたいがいにせいよという感じを禁じえない。別に私たちは海賊版をつくって商売するわけじゃないしと、善意の人がそう思っていたって、環境が…

絶え間なくつづく訂正

彼は一九三七年にハーバート(Herbert)家の一族であるローラ(Laura)と結婚してイギリス中部のグロースターシャーに家を買い、戦争中を除いてはそこで死ぬまで定住した。しかしその前に彼の改宗の問題がある。彼が一九三〇年にローマ公教会に改宗して以来、こ…

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド、八つ当たりの連鎖

ラストに唖然。こういう落ちなら、それまでの映像の格調高さが無駄に思えてくる。日本人だったら、稼ぐが勝ちなんて言われても、そりゃそーだろでオシマイだから、こんな映画は、作らんなあ。あの兄弟を一人二役にするのも、図式的で気に食わん。ラース・フ…

わが懐はミルクシェイク

筒井康隆の『大いなる助走』の終わりのほうで、小学生か中学生の「文学的強化人間」が教育ママに連れられて、主人公の同人誌作家に引き合わされて、その奇形性に主人公が慄くという展開があったと記憶するのだが、ポール・トーマス・アンダーソンは、私にと…

ダビング

ダビングをしないで借りた映画ソフトを見て返却しているのだが、新鮮で、いい(笑)。正直、ダビングをした映画ソフトなんて見返さないんだよな。なんか損したような気になるからするだけという側面もある。もしかしたらそれが全面なのかもしれない。どう損…

『漫画実話ナックルズ』7月号を、コンビニで立読みしようと雑誌コーナーに向かったら、テープで封印されていたので、苦笑しつつ一部を手にとってレジに並ぶ。 先生の絵が、かわいいタッチで描かれていて、誌名から予想していたのと違うタッチで意外だった。

人の気持ちが、分かる…。

小説が読めればそれでよくて、映画をいらないという人はいて、私も病的な吝嗇のケがあるから、なんとなくはわかる。まあ、小説好きが、ケチであるといいたいわけではないのだが、映像や音声によって想像力を制限されたくないのだろう。いま、大江健三郎の新…

クローバーフィールド

見ないつもりだったが友人が激賞していたので見た。見る前は、民生画質にCG加工するのはかえって大変なんじゃと思っていたが、なんだあっけない、特撮部分はちゃんとした加工用のハイビジョン(?)映像になってた。拍子抜けである。まあ、そりゃそうだよ…

ネクスト

面白い。2分先の未来しか見えないのに、なぜ、遠い先のことも見通せるのか? 見通せるのである。予知する自分を予知する自分を予知する自分を予知する自分を予知する自分を……すればいいのだから。SFギミックをちゃんと理解して使いこなしていて、傑作だと…

しゃしゃる、しゃしゃってる

しゃしゃり出るの女子高生方言。文字では見たことあるが、はじめて生で聞いた。女子高生は、残酷にして正確な言葉づかいをするなあ……。電車の中で藝能人の品定めをしていたのである。

ダビング

建前としては、気に入った映画は、見たくなったらその都度レンタルを繰り返すべきなのである。ダビングをしてはいけないというのは、複数回レンタルされることを人気の指標にしなければいけないからである。昔週刊朝日の連載で、松本人志が、視聴者は面白い…

共産主義

小泉信三『共産主義批判の常識』を面白く読んでいる。漠然と資本主義は共産主義に優越すると思っていたのだが、あながちそうでもないのではないか。資本主義の要件として、経済人が、合理的自律的に行動しなければいけないはずだが、しかし、合理的な人間は…

このまま第三次産業ばかり肥大して…

このまま第三次産業ばかり肥大して、日本経済は成り立っていくのだろうか、という疑問がある。私自身がここに所属し、日々の業務に従事しているのだから、成り立つのかという「不安」などと言ったら偽善になる。だから「疑問」であるのだが、さて、である。…

デ・パルマの殺人オブセッション

財務省のエリオット・ネスはシカゴギャングのボス、アル・カポーン(カポネ)の身辺を洗い、彼を収監しようとするが、カポーンは殺し屋をネスに差し向けて、それを回避しようとする。ここで、ネスが殺し屋を返り討ちにしても、しかし、それは私闘でしかない…

死の恐怖

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20080507私も少年時代は死の恐怖に震えていた口で、個人的な傾向として、洗面台の鏡に向かって歯磨きをしていると、なぜか高頻度に、「こんなことをしていてもいつかは死ぬのだ」という想念が浮かんできて、背筋が震え、…

「受賞なさった」は変・・・でもないのか

「受賞された」だろう。賞を受けることを成す、だなんて、変だと思わないのだろうか。それとも、受賞の内定を諾することが受賞の要件だとでも思っているのだろうか(こういう言い方は皮肉が過ぎるか)。 (追記) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%AC%E8…

お・召し上がり・いただけ・ます

丁寧語、尊敬語、謙譲語、丁寧語か・・・。「つけ」が「おつけ」、「みおつけ」、「おみおつけ」で、御御御付になったとか、御味(噌)の御付(け)という説もある。私は味噌汁だけど・・・。(おみおつけって言いにくい、しかし幼児のころはおみおつけって…

コマの組み方

長く積読にしていた「ゴー宣 沖縄論」を読んだ。「戦争論」などと印象が違うので、その理由を考えていたのだが、その一つには、ページにおけるコマの組み方があるのではないか。パラパラマンガの要領で「沖縄論」をザーッとめくると、本の中央に、上下を分け…

http://www.kanagawa-kenminhall.com/kh_facilities_f.html写真切れてますが5/26、27です。定員から察すると会議室なのかな。

久坂部羊「無痛」

無痛作者: 久坂部羊出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2006/04メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (57件) を見るマッドサイエンティストが創造した強化人間が、常人には想像も及ばないような残虐にして強力な殺人能力を発揮する。かれの「仕…

工業製品のガッチガチ

先日、実家の家電を分解・解体しに行ったのは、そのまま捨てると有料になるからなのだが、分解していて面白かったのは、NECの80年代製?のワープロ機が、過剰なくらいネジを使って、ガチガチに組んであったからだ。部品の数も現在の目からは不自然に多…

節電への疑問

二酸化炭素の排出量を削減しようとして、節電をするのならば、そのエコ運動の帰結は、火力発電所の発電量の低下、燃料燃焼の減少にあるわけだ。もともと私はケチだから、人から言われなくても節電するけれど、節電がエコというのはなんだか変だ。エコを達成…

それは飽食か

久坂部羊氏の「断」を検索していたら、また中村文則氏の主張が目に留まってしまった…。http://d.hatena.ne.jp/mailinglist/20080224/p4 他の店はどうか知らないが、僕の働いていた店では、消費期限が切れた弁当は必ず捨てなければならなかった。大きなゴミ袋…

「マグノリア」再見

神様気取りで市井のごたごたを眺めた後カエルのどしゃぶりでお茶を濁す「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン。http://d.hatena.ne.jp/mailinglist/searchdiary?word=%a5%de%a5%b0%a5%ce%a5%ea%a5%a2 私のとんでもない思い違いであった。「マグノ…

「アダプテーション」再見

こちらは劇場で観たときは絶賛だったが、いま見直すと並みの作品という印象だった。才走った演出に幻惑されたのだろう。ビデオのジャケには、ジャンル特定不能ムービーと宣伝文句が銘打たれているが、なに、いたってまともな「書けなくなった作家もの」であ…

猫猫先生すみません

メールのチェックを忘れていました。でメールを拝見しましたが、ちょうど御本の32ページあたりのことですよね。 だが、遺族は被害者の代弁者たりうるのだろうか? たとえば私なら、娘も息子もいないけれど、仮にいたとしても、野坂のようには言わないだろ…

おかしな人

きのう、外来の客に応対していて、変だな、とおもったのだが、どうやら、自分の知っていることを他人も無条件に知っていると思っているらしいのだ。誰かと待ち合わせをしていて、その人が来ない。もしかしたら自分が行く場所を間違えていたのかもしれない。…

「すばらしい新世界」でもいいのでは

「なぜ悪人を殺してはいけないのか」を借りて再読しているが、結局私が猫猫先生に感じるモヤモヤを集約すると↑のようなことになるのではないかと思うのだ。なぜ予防拘束をしてはいけないのか?スピルバーグとトム・クルーズが作った映画「マイノリティ・リポ…

南京の真実 七人の死刑囚

死ぬと決まった人が、どう心の平安を獲得するのかを描いていたのは勉強になった。多分に美化もあるのだろうけれど、辞世を書いたことはノンフィクションなんだろうし、では自分だったらどうなのかって、誰でも当然考えるよね。まあ「自分は逆立ちしたって死…