2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

本当にそれでいいのだろうか

週刊 東洋経済 2011年 4/23号 [雑誌]出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2011/04/18メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (8件) を見る 特集タイトルにひかれて興味津々で買って読みながら通勤したのだが、特集記事とは別に、わ…

ディメンションの混乱

小谷野さんが『キルプの軍団』に触れていたので、しばし考えたのだけれども、後期の大江調のような映像作品ってあるのかなということである。なにしろ写像理論の提唱者としては、例外はあまり作りたくないのである。 すぐに思い浮かぶのは相田洋の電子立国シ…

武田教授

武田邦彦教授の漢っぷりに最近好感度急上昇中なのである。この人の「違うだろう!」は、いいなあ。

副島決死隊続報

ファミレスでコメント収録(呼び出しピンポンがしばしば鳴る)というのが、……笑いのツボを必ず外さないな。 家や道路を除染して、地面もけずって集約隔離することで福島県民の避難状態を解消しようというのは、武田邦彦が言っていたが、そういうものなのかど…

この月下美人の番組、俺、見てたような気がする……。【ニコニコ動画】「電子立国 日本の自叙伝」を作ったNHKの相田さんが、久しぶりにテレビに

大出版社と出版社

http://d.hatena.ne.jp/mailinglist/20110417/p1#c 昨夜の議論の続き。 「純文学と文学」という区分にならうと、「大出版社と出版社」がいいのではないかと思う。小出版社というのは、企業の規模を示しはするが、いわゆる「大出版社」の生産物とは傾向が異な…

写像理論

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20110417 ただ、大衆もまた「テレビと映画でお腹いっぱい」だったかどうか。小学校で字の読み書きを教わっているのだから、本を眺めるくらいはするでしょう。 私は「読了率」ということを考えるのです。大衆は著しく読了…

謎の男

今日の午後1時の5分過ぎ。外苑西通りを北にむかって四谷四丁目の交差点についた私は、ぼんやりと信号が青になるのをまっていた。さわやかな晴天。少し前までサンミュージックが入っていたビルの前で、区議会選挙の候補者の宣伝車が演説している。ふと気づ…

有閑階級と著述

小谷野・鈴木論争を眺めていて、思ったのだが、要するに純文学を書くのは有閑階級と(貧しくても純文学に特化した一部の)文学青年で、娯楽文学を書きかつ親しむのは亜有閑階級と言えるのではないか。 この場合の有閑階級という言葉はかなりおおざっぱなもの…

労働者は考えなくていい

これはふと思いついてからすごく興奮したのだが、労働者は「考えなくていい」のである。 知っていることを繰り返すのが労働なのだ。考えるのは、有閑階級のすることなのだ。 皮肉な意味でいっているのではなく、本当にそうなのだ。考えるというのは、はたか…

「類」についてを一言で

http://www.nichibun.ac.jp/~sadami/what's%20new/2011/koyano8.pdf 鈴木貞美の「一日を「昼夜」にわける場合と「朝昼晩」と三つにわける場合では、それぞれの長さがちがう」という文章は、ちょっと不思議というか、たしかに一昼夜とはいうけれど、しかし一…

斜め読み、流し読み、読んだふり

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20110413 眺めていてふとおもったのは、写本というのはもちろん西洋にもあっただろうけれども、気軽な読み物の写本というのは、西洋中世においてどのくらいに流布していたのだろうということ。 宗教組織のなかで活発に行…

神棚としての本棚

いわゆるオタクではない人々、あまりネットで情報を漁ることもなく、乱読もしない人で、しかし本を買って、大切に本棚にしまっておく人たちがいる。 同じ本を、たまに取り出して読み返すわけだ。そういう人の本棚は宗教系の書物が多いような気がする。家の中…

20世紀後半以降の大衆小説の多くはテレビの写像

……なのだということは、わりと自信をもって言える気がする。 なんと防人歌までが貴族の手になるものだったのだとすれば、古代の文芸は、貴族による社会の写像といってもいいのではないか。書き手による世界のミニチュア化が文芸であると。でなければ、身分を…

古さの個人差

1976年生まれのわたしなんかは1970年代の映画のほうが、1960年代の映画よりも懐かしくかつ古くさく感じる。映画そのものが1970年代に経済的な体力が弱かったから、さらにそういう風に感じるのだ。 平成生まれの人が、上記各時代の映画を眺めたら、よほどの映…

『ヒノキオ HINOKIO』

破壊屋ブログが面白かったので見てみたのだが、なんと親子(父と息子)の話であった。 というよりも、見ていて思ったのは庵野秀明のことだ。庵野は『新世紀エヴァンゲリオン』で、父と息子の話をしようとしてうまく果たせずに終わり、巻き直しのはずの『ヱヴ…

ちょっと面白かった

http://anond.hatelabo.jp/20110408113654 私はかつてたなぼた当選で舞い上がって調子のいいことをべらべらカメラに向かって喋りちらかす太蔵をテレビで見ていたから、増田が書いた番組のことは見ていないけれど、様子が目に浮かぶようだ。 橋本治が当時、何…

安全な戦争・予告編

大吾の眺めるモニタに北朝鮮の兵士があらわれて、爆破兵なのか狙撃銃も機関銃も携行しておらず、クーラーボックス様の大きい箱を迷彩に塗装したものを兵士は左肩に抱えていた。週2回はかならず行われるミーティングの席で渡される、いままでの戦闘によって…

ジャック・カーディフ

『悪魔の植物人間』のスチル写真に興味を惹かれたので、レンタルのVHSを借りて帰ったのだが、まあ凡作。ネットには奇形の人を見て興奮する人たちがあれこれ感想を書いてるが、おれはそういうの関心ないしな。もっと仮面ライダー的に怪物が乱舞するSFが見たか…

北朝鮮の粛正劇

おっかねえなあ。処刑される人は、やっぱり、「朝鮮民主主義人民共和国万歳」と叫んでから、延髄あたりに銃弾を撃ちこまれたりするのかしら。

荷風「つゆのあとさき」を読む

君江への反感と、鶴子を失ったショックとで清岡進の生活は荒廃し、仙台などへ講演旅行へ出るあたりで彼は小説からフェイドアウトしてしまう。私の「つよのあとさき」の(1)から(3)までは、これを読まずに書いたので、仙台がでてくるという偶然の一致に…

赤坂に通うサラ・コナー

なんだかNHKのうつりが悪くて、アンテナ線をあれこれいじったのだが、かんばしくない。テレ朝で『トータル・リコール』をやっていて、マイケル・アイアンサイドの声が羽佐間道夫だったので、このバージョンは知らなかったなあとかノイズまじりの画面を見なが…

副島隆彦が、福島原発の門前で、防護服を着た係員と出会った(ウルルン滞在記のナレーションで)

吹いた。立派である。文章から察するに、ドーパミン出まくりであろう。宗教人のパトスを感じたのである。タクシーで行くとかいうのが、また……。http://www.snsi.jp/tops/kouhouprint/1487http://www.snsi.jp/tops/kouhouprint/1492

遍在感の訪れ

ユーチューブの地震発生映像、とくに一般人がとっさに携帯電話の動画撮影機能で収録したものを、5時間くらいかけてじっくりと眺めた、新宿、渋谷、品川といったターミナル駅や空港はいうに及ばず、国領や鷺宮といったマイナーな場所でも動画は撮られていて…

理性にはかならず盲点があり、恐怖には焦点がない

『分裂病の精神病理2』(東大出版会)をぱらぱらと眺める。そういえば、恐怖というのは、喜怒哀楽のどれにも含まれていない。分裂病(旧称)の病像は、しばしば恐怖についての肖像画となるようだ。 恐怖が言葉の下にとどまっている状態が、通常人の恐怖状態…

つよのあとさき(3)

映画『第七艦隊』の劇場公開がせまっていた映画監督の浅田晃が主催する上映会のスタッフに呼ばれた丈尾加はすこし早めに東京大学教養学部ちかくの会場に着いた。上映会は浅田の旧作や親交のある映画作家たちの作品を、一週間にわたって上映していくというも…

つよのあとさき(2)

京王線のホームについてから列車は乗降口を閉じないまま地震のゆれを迎えていた。はじめ幾与志は地震に気づいてから向かいの窓のさきに見える団地の建物をぼんやり眺めていたが、激しはじめた震動に狼狽し、列車を出てホームに佇んだ。携帯電話で貴美恵に音…