2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

著作権の素人として

やっぱり無断で全文コピーというのは変なんだと思う。売れなかったというのだけでもきついのに、そのあとで、勝手に研究されて、研究者に言いたい放題言われて、あまつさえ、そいつの業績になってしまったら、そいつは教授様になったり評論家先生になったり…

唯臓論

唯臓論 (中公文庫)作者: 後藤仁敏出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見るなぜ精液は尿道から出て、しかし、膣と尿道は別なのか、昔から不思議だったけど、その答えは、「とり…

『慰めの報酬』

よくわからないところがあったので、シネコンのポイントもたまっていたことだし、もういちど見た。前作『カジノロワイヤル』をうろおぼえなのだが、今作のおしまいに、白地を横にあるくボンドがスコープにとらえられて、しかしスナイパーの方が返り討ちにあ…

猫猫先生…

「山椒魚」は盗作ではないhttp://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20090127 猪瀬直樹は、微妙にですが、そうは言っていないです。盗作とはいっていない。ただまあ、これは偶然なんじゃないでしょうかね。魚(両生類)を擬人化した、という点が共通しているだけな…

事実に拠らないから思想なのだ!

ひさしぶりに養老先生の旧著をぽつぽつ読んでいて、その流れで、野口武彦『荻生徂徠』(中公新書)なんかに手をだしたりしている。正直よくわからないというか、江戸の思想家たちにはついていけないというか、観察もしないで、世界のあれやこれやについて考…

『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』

なかなか素晴らしい。よくできている。『タイタニック』からは、キャシー・ベイツまでがやってきて、この映画では見事なオチを用意してくれる。しかし母親の抑圧に敗北して狂気に陥ると、人は真実暴露マシーンに変貌してしまうものなのかね…。なんだか『カッ…

変態論

『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』を見ていておもったんだけど、まあ、男の性についてである。男っていうのは、年長者に号令をかけられて、ターゲットを設定してもらって、いっせいに飛びかかるのが、好きというか、快感であるというか、体に…

『インクレディブル・ハルク』

なるほどなあ…。要するに主人公が悩まないのだ。そこがアン・リー版との違いなわけだ。どんなにヘコむ事態になっても、とにかく対応を考える、エドワード・ノートンがチャットで言ったように、ムーブしていくわけだ。恋人の元に返ってきたノートンは、彼女に…

『007/慰めの報酬』

なんか前作のほんとに直接の続編なのでびっくりした。前作のエンディングで狙撃した男をボンドが車のトランクに押し込んで、そこを襲われてやむなくはじまるカーチェイスから映画は幕を開けるのだ。なんだか「組織に庇護されてるジェイソン・ボーン」の映画…

僕が死ぬときは、あるいは、君が死ぬときは、せめて、君の顔を、僕の視界いっぱいに、間近に見ていたい…

『インクレディブル・ハルク』を見に新橋文化へ行って、『ハプニング』の後半につきあったのだけれど、これ、もともとそれほど嫌いな映画ではなかったのだが、さらにいいと思い直した。あの頻出するアップの意味が分かったような気がしたのだ。その心は、つ…

『大魔神怒る』(1966)

槍持ちが追い立てる農民をざくざく突くような凄惨な演出がある。プリントの状態が良く、カラーで、時代劇のせいで撮影時の時代風俗が混入しなかった、などの理由で、あまり古く見えなかった。クローズアップを多用する劇画のような三隅演出もその印象に貢献…

『ドグラ・マグラ』

ようやく読了。最後にいちばん面白いテーマがでてきた。いまは本当に今なのか。あるいは、どの今が本当の今なのか。人間の本質は、受精卵の時期にあるのか。胎児か、幼児か、青年か…。まさに人には脳が、いや、そもそも体が一つしかないために生ずる問題…。…

先生…

「君たちは弱いんだ」「かっこよくあろうとするな」と説教、戦争体験を語るhttp://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20090119 鶴田が劇中で実際にそういったとしても、結末の鶴田浩二の行動と、それまでの発言との齟齬というのは、テレビの送り手と受け手のあいだ…

先生…

いや、メージャートランキライザーを処方すべきです。http://d.hatena.ne.jp/mailinglist/20090120/p1#c べつに先生の善意を疑うわけではありませんが、この言葉にはギョッとします。面識もない人間についてその文章だけで、医師でもない人間がそんな判断を…

猫猫先生…

私がこの件を人に話すと、片岡が悪いか小池が悪いかみたいな返答しか帰って来ないのだが、そうじゃなくて、医者がちゃんと片岡に話して治療すべきだと思うhttp://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/ いや、先生がなにか私の知らない片岡氏の事情を知っていて、その…

『ドグラ・マグラ』

まさに「バブリング創世記」のような話で、英夫『ドグラ・マグラ』を読み、『虚無への供物』を生めり、治『虚無への供物』を読み、『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』を生めり、だなあ…。どの作にも共通するのは動機の薄弱さであって、『虚無…

紙のうえの怪獣映画という私の原体験

私はテレビで特撮ものを浴びるように見て、そして子供だったので過去の怪獣映画をおいかけて見るという発想がなくて、仕方ないからケイブンシャの怪獣図鑑なんかで怪獣をみたいという欲求をみたしていたのである。同時代の戦隊ものが軽くていやだった。円谷…

『世界大戦争』(1961)

『霊長類南へ』(私は1990年ごろ読んだきり)って、この映画とか『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』(1960)とかの「パロディ」なのかなあ…。『ドグラ・マグラ』がなきゃ『脱走と追跡のサンバ』がなかったことは明白だし、影響されたと自己申告すれば構わ…

SFって面白いですか?

今現在個々の成員がものすごい勢いでそれぞれの脳の中に没入しつつある日本社会を観察するほうが、よほど面白いと思うんだが…。みなさんそんなに社会が嫌いですか? 同人誌の趣味と趣向に戯れていたいですか?『外道』とかいう同人誌を描くのに飽き足らずに…

『ドグラ・マグラ』

中枢は抹消の奴隷…、たしかに五体そして目鼻口耳なければ、脳だけあったって仕方ない。脳だ脳だということがオロカサのあらわれなのか…。男は脳のどこそこを使っている、女は脳のどこそこを…。これ、別に「意識して」そうやってるわけじゃないからね…。ああ…

『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』

昭和35年、朝鮮戦争が再び勃発、全面核戦争に。日本は滅亡してしまう。真面目な良作で、親から置き去りにされた幼児につきそって一緒に死んでしまう三田佳子に涙ぐんでしまった。『博士の異常な愛情』より3年ほど早い。この数年前に黒澤明の『生きものの記…

ヒーローの素性

『遊星王子』といい『宇宙快速船』といい、変身シーンに類する表現がないのが面白い。アメリカのスーパーマンには変身シーンがあったのだから、そういう表現を当時の映画人が知らなかったわけではなく、必要を感じなかったのだ。科学特捜隊はハヤタとウルト…

しかしまあ…

『ドグラ・マグラ』を一心不乱に読みふけり、フィルムセンターに通いつめて特撮映画に首まで浸かって、…至福とはこのことですよ。

脳の不思議

『ドグラ・マグラ』ますます面白い。脳は身体各部の電話交換所という発想、卓見だと思う。だいたい脳の記憶といったって、録音や映像と比較したら、かなりにいいかげんなものだ。むかしNHKスペシャルで、サヴァン症候群の人が、一度聞いただけで音楽をピ…

夢野久作『ドグラ・マグラ』

食わず嫌いしていたが、なんだ損してた、面白いじゃないか。しかし、戦後の小説なんて、戦前のおもしろかったものを希釈しているだけだね。夢野と、澁澤・中井・筒井などを比べるとどうしてもそう思ってしまう。

『遊星王子』

銀星人の奇岩城の大広間、高さが四間ぐらいあったぞ。むかしの映画はちゃんと金かけてたんだなあ…。臨場感ある映像だなんて言ったって、要するに予算がないのを撮影でごまかしているだけだしな…。現代の私たちは、何を得て、何を失ったんだろう…。

ボディ・アンド・ソウル、金か名誉か

『ダークナイト』の冒頭の、ウィリアム・フィクトナーとヒース・レジャーの問答は、かみ合っていないんだよな。というか、フィクトナーが想定する関心領域にレジャーのジョーカーはいないことの宣言のためにフィクトナーは用意されているわけで…。『ワールド…

『宇宙大戦争』

登場人物が深夜オープンカーで飛ばしていると、怪光が真上につけてきて運転者を催眠術にかけるというシーンがある。ヒル夫妻事件があったとされる61年よりも、この映画は先に作られているのだ。吹きかえされた版をヒル夫妻が見ていたということは…ないか。

SFの空中戦

『宇宙大戦争』は『スターウォーズ』に影響を与えているのかな?映画の終盤、地球から攻撃用ロケットが飛び出して、宇宙で敵UFOと空中戦をくりひろげる。撃ち落したUFOがなぜかアメリカの都市へ落下して大爆発(おいおい)。日本の都市を襲うUFO母…

『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』

堪能した。スコセッシがいらんことちょこちょこやってたけど、ま、気にしない…。